【寄稿】パリ協定とカーボンプライシング 日本は制度導入に向けて本格的議論を (1/5ページ)

 □WWFジャパン自然保護室次長 気候変動・エネルギープロジェクトリーダー 小西雅子

 「パリ協定」の肝は、各国の積極的な国内対策にあります。各国は、温暖化対策を積極的に導入し進めていくことが必要です。温室効果ガスの排出削減を進めるための政策的手法には、直接、排出規制をする「規制的手法」や、排出削減計画を立てることを定める「手続き的手法」、産業界などによる「自主的取り組み」など、さまざまなやり方があります。中でも、市場メカニズムを活用し排出削減に経済的インセンティブを与える「経済的手法」は、削減効果が認められており、世界的に拡大しています。

 温暖化対策における経済的手法とは、「炭素を排出することにお金がかかる仕組み(=カーボンプライシング)」のことで、主に炭素税と排出量取引制度(ETS)があります。

 パリ協定の第6条では、カーボンの国際取引の仕組みは継続されると定められており、詳細ルールを決める議論が進んでいます。パリ協定の目標達成に向けた炭素価格ハイレベル委員会では、「適切に設計されたカーボンプライシングは、効率的な排出削減戦略において必須」と述べられており、目標達成に向けた炭素価格の水準は、2020年までに少なくとも二酸化炭素(CO2)1トン当たり20~80ドル、30年に50~100ドルと示されています。

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