【寄稿】パリ協定とカーボンプライシング 日本は制度導入に向けて本格的議論を (2/5ページ)

 ◆世界に広がるカーボンプライシング

 世界銀行によると、16年時点でカーボンプライシングを導入しているのは、約40の国と20以上の地域(図)で、世界の総排出量の約13%がカバーされています。世界最大の排出国、中国でも17年末に全土で排出量取引制度を導入予定で、これを合わせるとカバー率は20~25%に拡大する見込みです。

 有名なカーボンプライシングの制度としては、05年に始まった欧州排出量取引制度(EU-ETS)があります。日本ではEU-ETSについて、排出枠余剰による価格下落をもって、あたかも制度そのものが失敗であるような論が展開されることがありますが、15年までに欧州連合(EU)の対象施設(EUの総排出量の約45%)で24%削減が達成されています。排出枠の需給バランスと価格安定性を確保するために必要な対策が順次導入される予定で、30年までに40%削減というEUの目標達成に向けて引き続き中核をなす施策と位置づけられています。

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