ノーベル物理学賞 重力波観測、新たな天文学を切り開いた米国3氏に授与

ノーベル物理学賞を受賞した3氏を発表するスウェーデン王立科学アカデミー=3日、ストックホルム(ロイター)
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  • ノーベル物理学賞を受賞したMITのライナー・ウェイス名誉教授(AP)
  • ノーベル物理学賞を受賞したカリフォルニア大のキップ・ソーン博士(ロイター)

 【ロンドン=岡部伸】スウェーデン王立科学アカデミーは3日、2017年のノーベル物理学賞を、世界で初めて重力波を検出した米国の3氏に授与すると発表した。物理学の重大問題だった重力波の存在を実証し、宇宙の謎に迫る新たな天文学に道を開いた功績が評価された。

 受賞するのは米マサチューセッツ工科大のレイナー・ワイス名誉教授(85)、米カリフォルニア工科大のバリー・バリッシュ名誉教授(81)とキップ・ソーン名誉教授(77)。

 重力波は重い天体などが動くときに、その重力の影響で生じた空間のゆがみが、さざ波のように周囲へ伝わる現象。アインシュタインが相対性理論で100年前に存在を予言したが、直接観測されていなかった。

 3氏は米国の観測施設「LIGO(ライゴ)」で重力波を検出したと昨年2月に発表。ブラックホール同士の衝突で生じた重力波を捉えた。相対論の正しさを改めて裏付け、光や電波では見えないブラックホールを捉える天文学を切り開いた。

 授賞式は12月10日にストックホルムで行われ、賞金計900万スウェーデンクローナ(約1億2500万円)の半額をワイス氏に、残りを2氏に等分して贈る。