【ジャカルタレター】ロヒンギャ問題とインドネシアの抗議運動、大統領選に影響も (1/2ページ)

首都ジャカルタにあるミャンマー大使館周辺で、ロヒンギャへの迫害に対し抗議するイスラム教徒ら=9月7日(AP)
首都ジャカルタにあるミャンマー大使館周辺で、ロヒンギャへの迫害に対し抗議するイスラム教徒ら=9月7日(AP)【拡大】

 インドネシアのメディアは、ミャンマーのロヒンギャに関する話題で持ち切りである。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、ミャンマーのラカイン州北部で8月25日以降に発生した暴力行為により、隣国バングラデシュに逃れたロヒンギャは9月12日までに37万人に上るという。これは同地域のロヒンギャ人口約110万の3分の1近くに相当する。緊急を要する人道危機であることは間違いないが、フェイクニュース(偽の情報)も飛び交い、情報が錯綜(さくそう)しているのが現状である。

 抗議行動が多発

 東南アジア諸国連合(ASEAN)各国は内政不干渉の原則が強く、他のASEAN加盟国の問題、特に当該国が嫌がる政治的な問題は口出ししないという暗黙の了解があった。しかし、今回は少し様子が違うようだ。

 イスラム教徒が多数住むインドネシアやマレーシアを中心に、イスラム教徒の同胞であるロヒンギャを救えといった抗議行動が多発し、メディアでも大きく取り上げられているためか、ジョコ・ウィドド大統領は9月3日、ミャンマー政府に対し、暴力停止や人道支援のアクセスが可能になるよう訴えた。また、レトノ・マルスディ外相を、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相と会談するためミャンマーへ送り、ロヒンギャ問題について素早い対応を要請した。

アイデンティティー刺激でデモ拡大のおそれ