受付嬢から社長になってよく聞かれることは… また不思議なご縁、今度は「スゴ腕の学生」 (1/3ページ)

橋本真里子さん
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 【元受付嬢CEOの視線】 こんにちは。ディライテッドCEOの橋本真里子です。第3回では、「受付嬢」と「ITベンチャー社長」の二足のわらじを履きながら、資金調達や仲間集めに奔走していた起業当初についてお話しました。起業してからは資金の集め方についてよく質問を受けますが、もうひとつ決まって聞かれることがあります。それは、プログラミングの経験がない私が「どうやってクラウド型受付システムを作ったの?」という疑問。

 受付嬢だった私と起業が結びつかないのと同じくらい、私がそういったプロダクトを作るビジネスを選んだことも結びつかないですよね。実は、そこでも“運命の出会い”があったんです。

人材不足でも「なんとか5人のエンジニアを!」

 何度も言いますが、私にはプログラミングの知見が全くありません。それならばエンジニアを雇えばいいじゃないか、という単純な話でもないのです。なんの知識もない私がいきなりエンジニアを採用して一緒に仕事を始めるということは、「それぞれの母国語しか話せない外国人同士が一緒に働く」ことに等しいのです。お互いが自分たちの言葉でしか伝えられない、相手の言葉が分からない…それぐらい意思疎通が難しいのです。

 ところが、前回登場したプロダクトマネージャーの真弓貴博が仲間になってくれたことで状況が変わりました。プロダクトの責任者として、エンジニアとともに企画、開発、リリースを進めなければならない彼は、私とエンジニアの間に立つ“通訳”になってくれるのです。橋渡し役が見つかった次は、いよいよエンジニア探しです。

 …といっても、世の中にはさまざまなエンジニアがいるのをご存知でしょうか。 例えば「サーバーサイドエンジニア(サーバー側で行う処理のプログラムを開発する)」「フロントエンドエンジニア(ユーザーの目に触れる部分のプログラムを開発する)」「Androidエンジニア」「iOSエンジニア」など、役割やポジションの違いによって細かく職種が分かれます。弊社の場合は、「Androidエンジニア」以外は全て必要でした。

 いま、エンジニアの採用は非常に難しいと言われています。企業のIT化が進み、採用市場では人材の争奪戦が繰り広げられているからです。そんな中、弊社は5人のエンジニアの獲得に成功しました。IT人材が枯渇している状況で、なぜ彼らを採用できたのか。ずばり「リファラル採用」が奏功しました。

スゴ腕「学生CTO」との出会い