その心理は「赤ちゃん」レベル なぜ甘えた男ほど“不機嫌さ”を表に出すのか (4/7ページ)

 自分でも「わからない」不機嫌の理由

 しかしそのような状態にある当の男性は、自分がなぜ不機嫌になっているか、その理由を具体的に把握できていないことが多い。なぜなら、我々男性は、自分の中にわき起こる感情を言葉にするのが苦手な傾向にあるからです。

 先に「女性は自分の経験や感情を言語化することに長けている」と書きましたが、これに関しては圧倒的な男女差があると感じています。

 我々は男性に恋バナを取材する機会も多いのですが、彼らはざっくりした事実関係を列挙するだけで、そのときに自分がどう感じたかを語ってくれることはほとんどありません。こちらから質問しても「よくわからない」「細かいことは忘れた」と言うだけです。我が身を振り返っても思い当たるところがあるのですが、感情を逐一言語化してきていないため、記憶として定着しないという側面もあるのではないかと思われます。

 端的に言うと多くの男性は、自分がなぜ不機嫌になっているのか、その理由が「わからない」のです。「不機嫌になった理由を説明しない理由」もここに起因していて、「わからない」ことは説明できないわけです。先に述べたように、女性は「男の人も感情やその理由を言語化できる(しようとする)はずだ」と考えがちですが、それは的外れな期待かもしれません。

 しかし、ここは少しややこしいのですが、「不機嫌な感情になること」と、「不機嫌な感情を態度に表すこと」は、よく考えると異なる次元にあります。そして、「不機嫌な感情」の理由は多様で捉えどころがありませんが、「不機嫌な態度」の理由はひとつしかありません。

 不機嫌になる=便利な手段

 多くの男性が簡単に「不機嫌な態度」を取る理由。それは、「不機嫌な態度」を取ることが自分たちにとって“便利な手段”だからです。

どう対処していけばいいのか