中性子星の合体で重力波 米欧が初検出 日本も追跡観測で貢献、金の起源か (2/2ページ)


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  • 合体した中性子星から発生する重力波とガンマ線(斜め方向)の想像図=全米科学財団、LIGOチーム、米カリフォルニア州立ソノマ大、A・シモネット氏提供
  • 日本チームが撮影した、合体後の中性子星(矢印の先端)=国立天文台・名古屋大提供
  • (上段左から)互いを回る二つの中性子星が接近し衝突、(下段)壊れながら合体し、物質を放出する中性子星の想像図(国立天文台提供)
  • 日本チームが観測した中性子星合体の光(2本の直線の交点にある小さな点)。直後の8月18~19日は可視光が強かったが、24~25日には赤外線が強くなった。右下の大きな明るい輝きは銀河(国立天文台/名古屋大提供)
  • 米ルイジアナ州にある重力波望遠鏡LIGO(研究チーム提供)

 重力波は重い天体などが動いたときに、その重力によって生じた空間のゆがみが波紋のように周囲へ伝わる現象。検出は今回で5回目で、これまでは全てブラックホール同士の合体によるものだった。初検出を昨年発表したLIGOチームの研究者が今年のノーベル物理学賞に輝いた。

【用語解説】中性子星

 原子核を構成する粒子の一種である中性子を主成分とする星。直径約20キロと小さいが、重さは最大で太陽の約2倍もある。太陽の8倍以上の重さの星が一生の最後に起こす大爆発の後、中心部にできる。合体するとガンマ線バーストと呼ばれる巨大爆発を起こし、一部はブラックホールになるとされるが観測が困難で謎が多い。