拡張型心筋症の8歳女児に幹細胞移植 岡山大病院、培養後本人に戻す手術を初適用

幹細胞移植の手術を行う岡山大病院の王英正教授のチーム=17日、岡山市(同病院提供)
幹細胞移植の手術を行う岡山大病院の王英正教授のチーム=17日、岡山市(同病院提供)【拡大】

 岡山大病院は17日、心筋になる能力を持つ幹細胞を心臓から取り出し、培養後に本人に戻して機能を回復させる手術を、拡張型心筋症の熊本県の女児(8)に実施した。数日以内に退院する予定という。

 同病院によると、この手術はすでに、他の種類の心臓病では行っているが、拡張型心筋症への適用は初。提供が不足している心臓の移植に代わる再生医療として期待される。

 拡張型心筋症は、心筋の働きが悪くなって心臓が拡大し、心不全を引き起こす。

 王英正教授のチームが、臨床研究として実施。今年7月に女児の心臓から採取した組織の一部から、幹細胞を採取し、培養して増やした後、カテーテル(細い管)を使い心臓の冠動脈に注入した。自分の細胞を使うため、移植後の拒絶反応の懸念がないという。今後、心機能の回復状況など経過を見ていく。

 チームはこれまで同様の手術を、心臓病の一種の機能的単心室症を患う子供らに行っている。

 王教授は「心臓移植しか助ける方法がなかった子供に対し、この治療が新たな救命法になれば」と話している。