アディーレ側、業務停止「明白な事実誤認、処分重い」 日弁連に審査請求申し立て

アディーレ法律事務所の懲戒をめぐる流れ
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 弁護士法人「アディーレ法律事務所」の広告が景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして東京弁護士会(東弁)が法人と元代表の石丸幸人弁護士を業務停止とした問題で、アディーレ側が「明白な事実誤認があり、処分は重すぎる」として、日本弁護士連合会(日弁連)に処分取り消しを求めて審査請求を申し立てたことが1日、分かった。

 問題とされたのは、インターネット上の広告。約1カ月ごとの期間限定で過払い金返還請求の着手金を無料または割引にするなどとするキャンペーンを繰り返し、約4年10カ月にわたり広告を掲載していたとして、東弁が10月11日付で法人を業務停止2カ月、石丸氏を同3カ月の処分とした。法人と石丸氏は23日付で審査請求を申し立てた。

 申立書で法人は、今回の広告に「さしたる顧客誘引力があるとはいえず、依頼者が委任先を選択する意思をゆがめられることは想定しづらい」と主張。処分を決めた東弁懲戒委員会が、アディーレの報酬総額が平成21年10月から27年7月までで約268億5400万円に上り、「社会的影響が極めて大きい」と指摘した点については「受任事件数や報酬額の増加は広告と無関係の要因で生じたもので、短絡的な推認」と反論した。

 その上で「景表法への配慮を欠いていた点はあるが、単純な過失」と主張。返金に応じ、改正景表法が定める課徴金相当額の約6億6500万円を公益財団法人に寄付したことなども考慮すれば「せいぜい戒告にとどめるべきで、業務停止2カ月の処分は著しく相当性を欠き、違法だ」として、一日も早く処分を取り消すよう求めている。

 審査請求について日弁連は「個別事案には答えられない」、東弁は「日弁連が判断する内容なのでコメントできない」としている。

 一方、他の弁護士会に起こされたアディーレや所属弁護士への懲戒請求のうち、17の弁護士会が「懲戒しない」と判断したものの、学識経験者で作る日弁連綱紀審査会の議決を受けて日弁連が取り消したことも判明。17弁護士会に改めて懲戒の可否を検討するよう求めた。