てるみくらぶ、経営悪化前から粉飾 法人税逃れか

送検のため警視庁原宿署を出る、格安旅行会社「てるみくらぶ」社長の山田千賀子容疑者を乗せた車両=9日午前7時46分
送検のため警視庁原宿署を出る、格安旅行会社「てるみくらぶ」社長の山田千賀子容疑者を乗せた車両=9日午前7時46分【拡大】

  • 警視庁渋谷署に入る「てるみくらぶ」社長の山田千賀子容疑者=8日午前10時19分

 旅行会社「てるみくらぶ」(東京)をめぐる詐欺事件で、同社が今回事件となった決算書類の改竄(かいざん)以前にも、利益を過少に計上した虚偽の決算書類を作成し、税務署に提出していたことが9日、関係者への取材で分かった。黒字の申告額を減らすことで法人税の支払いを免れる意図があったとみられ、経営状態が悪化する以前から粉飾が常態化していた疑いがある。

 同社をめぐっては、赤字を黒字に粉飾した決算書類を作成し、メーンバンクの三井住友銀行から融資名目で現金約1億9400万円をだまし取ったとして、詐欺と有印私文書偽造・同行使の疑いで、山田千賀子容疑者(67)と元経理責任者が警視庁捜査2課に逮捕された。

 同社は平成24年ごろから経営が悪化。25年9月期からは利益を水増したり、支出を圧縮したりして赤字を黒字に見せかける粉飾決算を行っていたとされる。

 一方、関係者によると、同社は税務署に提出する決算書類で、23年9月期に2億2千万円、24年9月期には2億6千万円の営業利益を計上していたが、実際の各期の営業利益はそれぞれ5億2千万円、3億6千万円だった。課税の時効にかからない24年分だけで約5千万円の法人税の支払いを免れていたという。この粉飾は山田容疑者の指示で行われたとされる。

 捜査2課は、融資金の詐取事件でも山田容疑者が主導的な役割を果たしたとみている。捜査2課は9日、山田容疑者らを詐欺容疑などで送検した。