流行語大賞候補の「アウフヘーベン」ってどういう意味? 検索ランキングで急上昇 「流行った?」の声も (1/2ページ)

希望の党の小池百合子代表(宮崎瑞穂撮影)
希望の党の小池百合子代表(宮崎瑞穂撮影)【拡大】

 今年話題となった言葉に贈られる「2017ユーキャン新語・流行語大賞」(現代用語の基礎知識選)の候補が9日、自由国民社から発表された。豊田真由子元衆院議員が当時の秘書を怒鳴りつけた際の言葉「ちーがーうーだーろー!」や、森友学園問題で前理事長の籠池泰典被告が発言した「忖度(そんたく)」など30語がノミネートされた。そんな中、同じく候補に選ばれた「アウフヘーベン」が、「どういう意味?」「流行った?」などとネットで話題を呼んでいる。

 「アウフヘーベン」は、東京都知事の小池百合子氏が多用したことで知られる言葉。『文藝春秋(7月号)』での築地市場移転問題に触れた手記や、「希望の党」結成を発表した9月の記者会見で飛び出したが、あまり聞き慣れないことから「どういう意味?」と注目を集めた。

 「アウフヘーベン」とはドイツの哲学者であるヘーゲルが提唱した哲学用語で、広辞苑では「止揚。揚棄」とある。さらに「止揚」を引くと、「弁証法的発展では、事象は低い段階の否定を通じて高い段階へ進むが、高い段階のうちに低い段階の実質が保存されること。矛盾する諸契機の発展的統合」とある。ドイツ大使館のツイッターでは「意味は『持ち上げる・拾い上げる』」と解説しているが、分かったような、分からないような…。

 小池氏は築地市場移転問題について「築地の改修案も市場問題PTから出され、百花繚乱の様相を呈しているが、ここはアウフヘーベンすることだ」と指摘。また「希望の党」結成の発表会見では、安倍首相の判断による衆議院解散を批判する際に「いままでの議論をアウフヘーベンし、国民が希望の持てる政策を投げるべき」と発言した。

「本当に流行したのか」「アウフヘーベンってなに?」