弥生土器にシカと矢尻のデザイン 大分・四日市遺跡

大分県玖珠町の四日市遺跡から見つかった弥生時代中期のシカが描かれた土器。下は描き起こした図
大分県玖珠町の四日市遺跡から見つかった弥生時代中期のシカが描かれた土器。下は描き起こした図【拡大】

  • 大分県玖珠町の四日市遺跡から見つかった弥生時代中期の矢尻が描かれた土器。下は描き起こした図

 大分県玖珠町の四日市遺跡で、シカや矢尻が描かれた約2千年前(弥生時代中期)の土器の破片2点が見つかり、県立埋蔵文化財センターが10日、発表した。弥生時代にシカは豊作のシンボルだったとされ、角や尾などを写実的に表現。同センターは「二つの土器をセットにして農耕の祭祀に使ったのではないか」としている。

 シカを描いた土器はつぼ型で、口の部分に2頭を線刻していた。いずれも縦横約6センチで、1頭は枝分かれした角に、胴体を斜線で埋めていた。角の形状から5歳以上のオスとみられる。もう1頭は胴体を横線で描き、角か耳のような描写があった。

 この土器と同様、口の部分に鋭い直線で矢尻を描いた土器片も確認した。計八つの矢尻がつぼの中心に向かって並ぶ構図で、途中で割れているため、さらに続いていた可能性がある。

 いずれも昨年の調査で発掘され、整理作業の中で絵画土器と分かった。四日市遺跡は弥生時代中期の大規模な集落跡で、稲作もしていたとされる。土器は形などから北部九州で作られ、持ち込まれたとみられる。

 今回の土器片は同センター(大分市)で11、12日に特別展示し、12月15日から来年3月11日まで開催の「話題の資料展」でも公開する。