世界最大のカニ「タカアシガニ」が楽器に 産地の静岡県沼津市戸田で演奏家が製作 (1/3ページ)

体長約3メートルの巨大「タカアシガニリドゥ」を演奏する北川和樹さん=静岡県沼津市戸田(吉沢智美撮影)
体長約3メートルの巨大「タカアシガニリドゥ」を演奏する北川和樹さん=静岡県沼津市戸田(吉沢智美撮影)【拡大】

  • 北川和樹さんが製作したオーストラリアの民族楽器「ディジュリドゥ」(北川さん提供)

  日本近海の水深200~400メートルの深海に生息し、大きいものだと体長が3メートルを超える世界最大のカニ「タカアシガニ」。タカアシガニ漁が盛んな静岡県沼津市戸(へ)田(だ)で、そんなタカアシガニを食べるだけでなく、楽器にしてしまった音楽家がいる。オーストラリアの民族楽器である「ディジュリドゥ」奏者の北川和樹さん(34)で、自ら製作した“新楽器”「タカアシガニリドゥ」を引っさげて地域のイベントなどで演奏を行い、まちのPRに一役買っている。(吉沢智美)

 ディジュリドゥはオーストラリア先住民アボリジニに伝わる世界最古の金管楽器。元々はシロアリによって中身が食べられて空洞になった長さ140センチほどのユーカリの木を楽器にしていたとされ、吹き口につけた唇を振動させて独特の重低音を響かせる。

 北川さんは21歳のときに海外でバンドを組もうと渡豪。ところが持参したギターは飛行機の中で他人の荷物に押しつぶされ、空港に着いたときには使いものにならなくなっていた。

 失意の中、シドニー市内をぶらぶら歩いているときに偶然目についたのが土産物店に置いてあったディジュリドゥだった。その場で購入して市内で路上ライブをしていたところ、ディジュリドゥの専門店の店主から声を掛けられ、同店で働きながら楽器の腕を磨くことになった。