中国、華南トラ繁殖 続く近親交配

福建省竜岩市の梅花山トラ園では、2000年から今年5月までに27頭の華南トラが誕生している(中国新聞社)
福建省竜岩市の梅花山トラ園では、2000年から今年5月までに27頭の華南トラが誕生している(中国新聞社)【拡大】

  • 華南トラの赤ちゃん(中国新聞社)

 中国・重慶市で希少動物の繁殖に取り組む重慶動物園はこのほど、中国固有のトラである華南トラ(アモイトラ)の個体数が165頭に達したことを明らかにした。3年足らずで約50頭増えた。だが依然、絶滅の危機にひんしている。

 華南トラは国際自然保護連盟(IUCN)のレッドリストに登録されており、中国の重点保護動物の一つ。165頭は雄79頭、雌84頭で、2頭の子供はまだ性別が判明していない。全頭が16カ所の施設で人工飼育されている。

 同動物園の殷毓中副園長によると、中国では過去40年以上、野生の華南トラが見つかっておらず、165頭はわずか6頭の系統に属する。殷氏によると「現在、華南トラの平均親縁係数は0.3536」で、新たな系統を立てる野生の華南トラが見つからなければ近親交配が続く。

 165頭のうち、繁殖適齢期である3~12歳のトラは雄40頭、雌49頭の計89頭。殷氏は「向こう2年程度で、華南トラの個体数は200頭に達する見込みだ。われわれはより最適な交配を行っていくしかない」とし、遺伝子や疾病耐性などの研究を強化していく考えを示す。

 殷氏によると、華南トラはパンダや希少鳥類と比べて野生に帰すのが難しく、野生化の取り組みは先のことになるという。(中国新聞社)