【生かせ!知財ビジネス】揺れる相撲協会 見えない価値をどう継承するか (2/2ページ)

大相撲九州場所初日の協会あいさつで土俵に立つ八角理事長(中央)と力士=11月12日、福岡市の福岡国際センター
大相撲九州場所初日の協会あいさつで土俵に立つ八角理事長(中央)と力士=11月12日、福岡市の福岡国際センター【拡大】

 現在問われているのは「人材の育成」にある。カギは相撲道とは何か、その継承者の認識にあるが、ここが見えてこないのだ。それぞれの力士の認識はどうなのか。さらには、力士出身者だけがその任にあたるべきかという点もあろう。企業の知的財産も地域の知的資産も同じだが、目に見えない価値を守る専門家がいないと、ことグローバルな時代では危険にすら見える。

 ちなみに日本相撲協会が保有する知的財産権は「日本相撲協会」の商標5件と「桟敷用連結座布団」という実用新案1件。力士名の商標は「千代の富士」(本人が登録)などがある。また、定款には事業について「本邦及び海外において行う」と書かれているが、「Nihon Sumo Kyokai」に関する海外商標出願は見当たらない。一般企業による「Sumo」などの文字や図形を使った商標は散見される。米大リーグが知財管理会社をつくって海外出願し、裁判までしているのとは差がある。(知財情報&戦略システム 中岡浩)