リニア入札不正 清水、大成幹部も任意聴取 スーパーゼネコン4社が均等に受注

入札不正の疑いが出ているリニア中央新幹線「名城非常口」新設工事の現場=名古屋市中区(大竹直樹撮影)
入札不正の疑いが出ているリニア中央新幹線「名城非常口」新設工事の現場=名古屋市中区(大竹直樹撮影)【拡大】

 リニア中央新幹線建設工事の入札不正事件で、東京地検特捜部がゼネコン大手の清水建設と大成建設(いずれも東京)の担当幹部らから任意で事情聴取していたことが13日、関係者への取材で分かった。特捜部はこれまでに、鹿島建設(同)の営業担当部長や入札不正があった疑いのある名古屋市の非常口新設工事を受注した大林組(同)の副社長らを任意で聴取している。リニア関連工事は「スーパーゼネコン」と呼ばれる大手4社がほぼ均等に受注しており、特捜部は各社の受注経緯についても調べるもようだ。

 リニアは東京(品川)-大阪間を67分で結ぶ総工費9兆円のメガプロジェクト。リニア関連工事では22件のうち7割に当たる15件の工事を大手4社が代表する共同企業体(JV)が3~4件ずつ分け合う形でほぼ均等に受注している。

 関係者によると、任意聴取を受けた担当幹部らの中には、名古屋の工事の入札に参加しなかったゼネコン社員も含まれており、特捜部は別のリニア関連工事でも不正がなかったか調べを進めるとみられる。

 特捜部は8~9日未明、大林組の本社を偽計業務妨害容疑で家宅捜索した。不正の疑いがあるのは、リニア開業後に地下トンネルからの避難路となる名古屋市中区の「名城非常口」新設工事。JR東海の担当社員は、この工事の受注企業選定過程で工事費に関する情報を大林組に漏洩(ろうえい)した疑いがあり、大林組は担当社員から得た非公開情報を基に見積価格を算定したとみられている。

 大林組のJVは2段階の審査を経て約90億円で受注。鹿島建設は最後まで大林組と受注を競ったが、鹿島が約100億円を提示したのに対し、大林組が約90億円を提示したため選ばれなかった。