リニア入札不正 浮かび上がってきた事件の構図、適用法令は 「受注はオールゼネコン」 (1/2ページ)

リニア実験線で公開されたリニア車両=2014年9月、山梨県都留市
リニア実験線で公開されたリニア車両=2014年9月、山梨県都留市【拡大】

 大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設。リニア中央新幹線の建設は、スーパーゼネコン4社から、トンネル工事を得意とする準大手ゼネコンまで、まさに日本の土木技術の粋を集めた大事業だ。「リニアの受注はオールゼネコン。各社の技術力の違いなどを基に、受注調整が行われていた可能性がある」。関係者はこう証言する。15日で強制捜査から1週間。東京地検特捜部は事件の構図をどう描いているのか。

 公共工事の入札で不正があれば公契約関係競売入札妨害罪や談合罪などが適用されるが、今回のような民間発注の入札は対象外。このため特捜部は、民間の入札業務を妨害したとして偽計業務妨害の疑いで大林組を家宅捜索した。

 過去にも民間の工事入札で偽計業務妨害罪が適用された例はあるが、ある検察OBは「公共工事同様、入札の公正なルールを破り、本来は受注できなかった業者が受注したと認定する必要がある」と指摘する。

 工事を受注した業者も、公正なルールを認識していたことを立証しなければならず、「適用は相当難しい」(検察OB)という。

 JR東海は工事の入札という業務を妨害された被害者だが、関係者によると、JR東海の担当社員は大林組に設計変更などの非公表情報を漏洩していたとみられている。別の法曹関係者は「漏洩が事実なら、その社員が偽計業務妨害罪の共犯や幇助に問われる可能性がある」と指摘する。

「文句を言いたくなる。不公平だと」