【回顧 2017】(上)東芝窮地、EV時代の到来、実感なき回復…激動の日本経済を振り返る (1/4ページ)

4月、記者会見する東芝の綱川智社長=東京都港区の本社
4月、記者会見する東芝の綱川智社長=東京都港区の本社【拡大】

  • 8月、資本提携についての記者会見で握手するトヨタ自動車の豊田章男社長(左)とマツダの小飼雅道社長=東京都中央区

 2017年も残りわずか。東芝再建は迷走し、日産自動車など企業の相次ぐ不正発覚に揺れた1年だったが、電気自動車(EV)といった未来に向けた動きも。激動の日本経済を振り返った。

 東芝、米原発巨額損失で窮地 上場維持へ半導体売却

 東芝は米原発事業の巨額損失で債務超過に陥り、上場廃止の窮地に立たされた。財務改善へ虎の子の半導体子会社の売却を決めたが、協業先の米ウエスタン・デジタル(WD)が第三者への売却に反対して訴訟を起こし大混乱。半年以上にわたる駆け引きの末にようやく和解したものの、本格再建には不安が残る。

 東芝を危機に追い込んだのは米原発大手ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)の経営破綻だ。原発建設の遅れで巨額損失を抱えたWHは3月、日本の民事再生法に当たる米連邦破産法11条の適用を申請。親会社だった東芝の2017年3月期連結決算の最終損益は、国内製造業最悪の1兆円近い赤字となり、債務超過に陥った。東京証券取引所などは規定に基づき、1部上場の東芝株を2部に降格した。

 東芝は損失計上の時期をめぐり担当のPwCあらた監査法人と対立。決算発表延期を繰り返し、決算に「適正意見」のお墨付きを得られなかった。

 来年3月末までに債務超過を解消しないと上場廃止となるため、利益の大半を稼ぐ半導体子会社「東芝メモリ」(東京)の売却を決めた。WDは産業革新機構などと組み有利な条件で買収しようと画策。不信感を強めた東芝は9月、米ファンドのベインキャピタルが主導する「日米韓連合」と売却契約を結んだ。

「サザエさん」のスポンサーも降板