TPP、日欧EPA交渉で成果 米発の保護主義 自由貿易に逆風も (1/2ページ)

11月、ベトナム・ダナンで開かれたTPP閣僚会合(共同)
11月、ベトナム・ダナンで開かれたTPP閣僚会合(共同)【拡大】

 日本は、米国抜きの環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)をまとめ、多国間で貿易・投資を自由化する交渉で成果を上げた。だが世界では自国優先の保護主義に傾く米国発の波乱がやまず、自由貿易体制は混迷を深めている。

 年明け早々、日本の通商関係者に衝撃が走った。トランプ米大統領が1月の就任直後にTPP離脱を決め、12カ国の合意は崩れた。米国が日本に2国間の自由貿易協定(FTA)の締結を迫り、市場開放要求を強める可能性も出てきたからだ。

 トランプ氏に翻意を求め続けるか、TPPを仕切り直すか。日本は迷った末、米国抜きでTPPを存続させる交渉を決断。11カ国は20項目の効力を凍結する一方、関税削減・撤廃は維持した新協定を結び直すことになった。11月の閣僚会合で大筋合意を主導した茂木敏充経済再生担当相は「世界に向けた力強いメッセージだ」と語った。

 保護主義への対抗心は、日欧EPAに弾みをつけた。2013年春からの交渉はEU産のチーズ、日本車の関税撤廃をめぐって対立していたが急進展。7月に大枠合意し、12月に妥結を宣言した。

 政府は農林水産業の強化を柱とする国内対策を決めた。来年の国会にTPPとEPAの承認案を諮る予定で、順調ならいずれも19年に発効する。

自由貿易への逆風は吹き荒れている