セクハラ宿泊客を「即通報」 客室係向け対策 米ホテルで導入機運 (1/3ページ)

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 米シアトル市のダウンタウンにあるウェスティンホテルの客室係、エリー・ダーさん(60)は、裸の宿泊客から客室に入るよう言われたり、お金を渡すからマッサージしてくれと頼まれた経験がある。きれいだねと言われ背後から抱きつかれて逃げ出したこともある。

 ダーさんはフィリピンからの移民だ。客室係としての経験は17年。米国で過ごした大半の期間を同じホテルで働いてきた。給料や手当が他より良かったからだ。だが毎日、心配しながら職場に出る。「お客さんは誰も信用しない」と嘆く。

 ウェスティンの親会社マリオット・インターナショナルのグローバルコミュニケーション担当シニアディレクター、ジェフ・フラハティー氏はダーさんの経験についてのコメントを控えたが、同社としてはハラスメントは一切容認しないと説明。「不適切な行為があったとの報告を受ければ、真剣に受け止め、適切に対処する」との考えを示す。

 ホテルの客室係は危険な仕事だ。米国の雇用機会均等委員会(EEOC)はセクハラを生みやすい要因を研究。言葉の壁や雇い主と従業員の間の「権力の大きな開き」、顧客を満足させる必要性、物理的に孤立した労働環境、アルコール摂取の機会などを特定したが、これらは客室係に当てはまるものだった。

2年前の認識は違っていた