トウホク?外国人に低い知名度 「世界中探しても東北にしかない観光資源」被災地を目玉に (2/3ページ)

東日本大震災以来7年ぶりに行われた請戸漁港の出初め式で風にたなびく大漁旗。後方は東京電力福島第1原発=2日、福島県浪江町
東日本大震災以来7年ぶりに行われた請戸漁港の出初め式で風にたなびく大漁旗。後方は東京電力福島第1原発=2日、福島県浪江町【拡大】

 わが身に置き換えると分かりやすい。北米旅行に行くとして、多くの人が真っ先にニューヨークやロサンゼルスを訪問先に挙げるだろう。地名を聞いてもピンとこない田舎の州を訪れたいと言う人はまれだろう。

 インバウンドの波に乗り遅れまいと、宮城県は今年度、専門部署を設け、誘客を本格させた。昨年出た「ミシュランガイド宮城版」を英訳したり、中国語の観光動画を流したりとPRに躍起になっている。

 しかし、これらは地元の魅力を満遍なく紹介する内容にとどまり、よその都道府県の宣伝と変わり映えしない。下位に甘んじている現状を打破し、上に押し上げる力に欠ける。「世界中探しても東北にしかない観光資源」を見つけ、集中的に情報発信すべきだ。

 世界中探しても東北にしかない観光資源。

 ある。

 被災地だ。

 あれだけの大災害に見舞われた地は世界広しといえどもそうない。

 被災地を観光地化することには異論もあろう。「被災者感情を逆なでする」と。行政も被災地ツアーを売りの一つにしているが、被災者に気遣い、前面に押し出せていない。

 今年も「3・11」を迎える。一般の人には「もう7年」でも、震災で身内を失った遺族にとっては「まだ7年」。心の傷は癒えていない。家族が命を落とした震災遺構の前で観光客が記念撮影に興じる光景を目にする遺族の心中は穏やかではない。

ヒロシマが示唆する「方向性」