雲を捉え台風や豪雨を予測 ひまわり8号のデータをスパコン解析

 理化学研究所と気象庁のチームは、スーパーコンピューター「京」を使って気象衛星「ひまわり8号」の観測データを解析し、天気予報に用いるのが難しかった雲の高さや厚みを捉え、台風や集中豪雨をより正確に予測する手法を開発した。

 2015年に運用が始まったひまわり8号では、これまで30分間隔だった観測が10分間隔となり、理研の三好建正さん(気象学)は「危険をより早く捉え、避難につなげることが可能になる」と期待している。

 チームによると、ひまわり8号が雲の頂部から出る赤外線をキャッチし、これまで難しかった雲の高度を観測。スパコン京で、周囲の気象情報をシミュレーションし、雲の厚みを推測する。これらのデータを使い、風によって移動する雲の動きを予測する。

 検証のため、過去の台風や豪雨での雲の動きを見たところ、15年8月に沖縄に接近した大型の台風13号の構造や、鬼怒川の堤防が決壊した同年9月の関東・東北豪雨の降水量を、高い精度で再現できた。

 ただし、気象庁で用いるスパコンは京とはシステムが異なり、気象庁は「今回の手法を使った予測が可能になる時期は未定だ」としている。