電柱サイズの小型ロケット、3日に再挑戦 JAXAが打ち上げ前に機体を公開 

打ち上げを前に公開された電柱サイズの小型ロケット「SS520」5号機=2日午後、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所
打ち上げを前に公開された電柱サイズの小型ロケット「SS520」5号機=2日午後、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所【拡大】

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2日、電柱サイズの小型ロケット「SS520」5号機の3日の打ち上げを前に、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所で機体を公開した。東京大の超小型衛星を載せ、午後2時3分に打ち上げる予定。

 昨年1月の4号機は失敗しており、40項目以上を改善した上での再挑戦。責任者の羽生宏人准教授は「悔しい思いを持ち続け、設計や試験を積み重ねてきた。目前の打ち上げを成功させたい」と意気込みを語った。

 観測所では2日、オレンジ色のレール状の発射台に、全長約10メートル、直径約50センチの銀色のロケットが取り付けられ、準備はほぼ完了。作業担当者は「風が打ち上げの可否に最も影響する」と天候を案じていた。

 ロケットには広く産業で使われるケーブルなどの民生品を活用。超小型衛星の打ち上げ需要の増大に対応する低価格な小型ロケット技術の実証を狙う。打ち上げ費用は、大型ロケットより大幅に安い約5億円に抑えた。