【視点】アメリカザリガニの華麗なる一族 「タイゴースト」めぐり賛否両論 (3/3ページ)

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 外来生物のアメリカザリガニは名前の通り、アメリカからやってきた。

 1927年5月、横浜港に到着した汽船にはニューオーリンズ産のアメリカザリガニが27匹積まれていた。約100匹中の生き残りだ。同時購入した食用ガエルの餌となるはずだったが、到着したカエルは全滅状態。アメリカザリガニだけが鎌倉の養殖池に移され、放置された。

 この27匹が約90年後の現在、北海道から南西諸島にまで分布拡大を遂げたアメリカザリガニの草分けとされている。すさまじい繁殖力だ。

 生態系を守るためにアメリカザリガニを「特定外来生物」に指定して、販売などを禁止すべしとの声もある。しかし、ここまで増えてしまったものを、厳しい罰則を伴う法規制の対象種にすると効果より混乱の方が大きくなるという意見もある。

 タイゴーストについても賛否両論だ。だが、その魅力によって人気はさらに高まっていくだろう。華麗な色模様でも、アメリカザリガニであることに変わりはないことを忘れないでおくことが必要だ。