【NEM流出ショック】(中)「マウントゴックス」の再現 見えぬ犯人像「自分で管理鉄則」 (1/4ページ)

コインチェック本社が入るビル=1日、東京都渋谷区(桐山弘太撮影)
コインチェック本社が入るビル=1日、東京都渋谷区(桐山弘太撮影)【拡大】

  • 仮想通貨「NEM」が流失したコインチェック本社が入るビルに掲げられた社名=1日、東京都渋谷区(桐山弘太撮影)
  • 仮想通貨「NEM」が流失したコインチェック本社=1日、東京都渋谷区(桐山弘太撮影)
  • 利用者は犯人とコインチェックの双方に振り回される形だ

 「何でこんなことをしたんだ」。取引所コインチェックをめぐる仮想通貨「NEM(ネム)」の流出問題が発覚した1月26日、複数のユーザーがネムの機能を使い、流出先に使われた口座にそんなメッセージを送った。ネムを盗み出した相手とコンタクトを図ったのだ。

 沈黙を保っていたその対象者は1月30日に突如、一部のメッセージ送信者に対し、少額のネムの送金(当時のレートで約9千円相当)を開始した。ネムの移動履歴はインターネット上で誰でも確認できる。これを知ったほかのユーザーも「こっちにもネムを送ってくれ」などと要求。過去最大級の仮想通貨流出でありながら、まるで“お遊び”のような光景が広がった。

 ネム盗み出しの犯人には不可解な点が多い。犯行が発覚するまでの有利なタイミングに、現金化を図った形跡がないのはなぜか。少額送金を繰り返す理由は何か。いくつもの疑問が浮かぶ。ネムの一部を別の仮想通貨に交換したとの情報もあるが、それも数万円相当とされ、あまりに少額だ。