ネアンデルタール人が壁画 旧人にも高い知性か 独チーム「6万4000年以上前」

赤い線で描かれたスペインの洞窟壁画(研究チーム提供)
赤い線で描かれたスペインの洞窟壁画(研究チーム提供)【拡大】

 現在の人類ホモ・サピエンス(新人)が現れる前の欧州で、旧人のネアンデルタール人が洞窟に絵を描いていたとの調査結果を、ドイツの研究チームが22日付米科学誌サイエンスに発表した。壁画などに表れる記号を扱う思考は人類進化の根本的な始まりと考えられ、新人の特徴とされてきた。動物や手形などの絵を描いていた旧人も高い知性を持っていた可能性があるという。

 研究チームは、スペインの3つの洞窟の壁に赤や黒の顔料で描かれた動物や直線、手形などを分析。顔料内のわずかな放射性物質を用いて年代を調べた結果、約4万年前との従来の解釈よりも古い、6万4千年以上前のものと判断した。欧州に新人が現れたのは4万5千~4万年前。研究チームは、スペインの壁画は新人が現れるよりも2万年以上前で、古くから欧州に進出していたネアンデルタール人によって描かれたと結論付けた。