リニア入札談合、大成元常務と鹿島部長を逮捕 東京地検特捜部

自宅を出る大成建設元常務執行役員の大川孝容疑者=2日午前、東京都板橋区(福島範和撮影)
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  • 自宅を出る大成建設元常務執行役員の大川孝容疑者=2日午前、東京都板橋区(福島範和撮影)

 リニア中央新幹線建設工事をめぐるゼネコン大手4社による談合事件で、リニアのターミナル駅新設工事で受注調整を主導していたとして、東京地検特捜部は2日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、大成建設の元常務執行役員、大川孝容疑者(67)=東京都板橋区=と、鹿島建設担当部長の大沢一郎容疑者(60)=世田谷区=を逮捕した。総工費9兆円の国家プロジェクトをめぐる談合事件は重大局面を迎えた。

 逮捕容疑は、2人は大林組と清水建設の関係者らと共謀し、平成26~27年に東京都内で、JR東海が発注するリニアのターミナル駅新設工事で受注予定業者を決定することなどで合意し、競争を制限したとしている。

 関係者によると、2人は特捜部のこれまでの聴取に対し、各社間で情報交換をしたことは認める一方、不正な受注調整については一貫して否定しているという。

 東京の私立大学理工学部の同窓生だった大川容疑者と大林組元副社長が中心となり、都内の飲食店などで各社の技術力や過去の施工実績などを考慮して受注業者を決めていたとみられる。

 リニアのターミナルとなる品川駅の新設工事は、東海道新幹線品川駅の地下約40メートルに建設され、発注元のJR東海が北工区と「南工区」に分けて発注。JR東海が参加業者を指名する「指名競争見積方式」で入札が行われ、北工区は清水が代表の共同企業体(JV)が、南工区は大林組のJVが受注することで合意した疑いもあるとされる。

 大林組と清水はリニア工事での受注調整を認め、法人としても独禁法の課徴金減免(リーニエンシー)制度に基づき、公正取引委員会に違反を自主申告したとされる。だが、大成と鹿島は不正な受注調整を否定し、公取委への自主申告も見送ったとみられている。