社会・その他

日本一の仮想通貨取引所社長が解説 “仮想通貨は管理者不在”で絶対に安全か (2/7ページ)

 発明した「ナカモトサトシ」とは何者なのか

 【加納】仮想通貨のビットコインに出合ったのは2010年でした。社内で話題になっていて、自分でも調べてみたところ、これはおもしろそうだなと。具体的には、社会システムとしてのおもしろさ。非中央集権的な意思決定によって動く通貨というのは、これまでなかったですから。

 【田原】非中央集権的って?

 【加納】管理者がいないのです。それにもかかわらず、全体の意思決定や運用のプロセスが自動的に決まっていくのが斬新だなと。

 【田原】管理者がいなくて大丈夫なんですか。円は日本銀行が、ドルはFRB(連邦準備制度理事会)が発行して管理しています。

 【加納】ビットコインは、ブロックチェーンという技術で管理されています。ブロックチェーンは新しいデータベースの技術で、誰でも参加できて、書き込んだデータが絶対に消えず、システムが落ちずに動き続けるという特徴を持っています。

 【田原】24時間365日?

 【加納】はい。攻撃を受けたり障害があったとしても、自己修復する仕組みが備わっています。実際にビットコインは、09年の運用開始以降、1回もシステムダウンしたことがありません。

 【田原】ブロックチェーンを使ったデータベースと、ビットコインなどの仮想通貨の関係がよくわからない。

 【加納】新しいデータベースの仕組みに数字を書き込んで、「これはお金だ」といい続けたのがビットコイン。ただの文字データに価値があると考える人は少なかったので、最初は1ビットコイン1円ぐらいの価値しかありませんでした。でも、運営を続けていくうちに、「このシステムは落ちないしデータが消えない。すごいぞ」と知れ渡ってきて、本当にお金のような価値を持つようになってきたのです。

 【田原】この仕組みを考えたのは誰?

 【加納】発明者はナカモトサトシさん。日本人の名前ですが、おそらく外国人だろうといわれています。

 【田原】いわれているって、どういうこと? 真偽はわからない?

 【加納】本人が名乗り出てこないので。どこかに実在しているとは思うのですが。

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