白ゾウは「国の宝」特別待遇 ミャンマー、平和と安定、繁栄の象徴

ミャンマー・ネピドーにある政府施設で飼育されている白いゾウ=1月(共同)
ミャンマー・ネピドーにある政府施設で飼育されている白いゾウ=1月(共同)【拡大】

 ミャンマーの首都ネピドーに白いゾウを飼育する政府の特別施設がある。同国の古くからの言い伝えでは、白ゾウは国家に平和と安定、繁栄をもたらす象徴だ。「国の宝」は国家公務員による特別待遇で飼育されている。

 首都のランドマークであるウッパタサンティ・パゴダ(仏塔)隣の「一等地」。三重の屋根に金色の豪華な彫刻が施された施設と、裏に広がる約21万平方メートルの森林が、白ゾウの飼育場だ。ジャングルで見つかると、ここか中心都市ヤンゴンの同様の施設に移送される。

 一般公開されており、6頭の白ゾウを見ようと、観光客らがひっきりなしに訪れる。世話をするのは環境保護を担当する政府職員10人。飼育員のチョウ・エイさんによると、最長老は推定46歳の雌で、2010年に西部ラカイン州で見つかった。ここで白い雌1頭を生んだ。他の4頭は10~15年、中部エヤワディ地域や同州から連れてこられた。それぞれに昔の王族らの名前が付けられている。発見時に一緒にいた白色ではないゾウも、ともにこの施設で暮らす。

 飼育員らは餌やりや施設の掃除のほか、朝夕に裏の森林へ散歩に連れて行く。白くないゾウには餌のサトウキビを放り投げるが、白ゾウには口に入れてやるか、鼻に持たせるかして、扱いも丁重だ。白ゾウは生まれつき体の色素が欠損している「アルビノ」。体は真っ白ではなく、薄いピンク色をしている。

 ミャンマーは軍事政権から民政へ移管し、国造りのまっただ中にある。見学に来ていた男性公務員、チュウ・ピューさんは「繁栄をもたらすなんて個人的には信じていない」と現状に皮肉を込めたが、「白ゾウが見つかるのはきっと吉兆だ」と期待をにじませた。(ネピドー 共同)