非正規格差、初判断へ 最高裁 来月2訴訟弁論

 正社員と非正規社員の待遇の違いが、労働契約法が禁じた不合理な格差にあたるかどうかが争われた2件の訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)は7日、上告審弁論をそれぞれ4月に開くと決めた。判決はいずれも夏までに言い渡される見通し。最高裁が労契法の解釈について初判断を示すとみられ、「同一労働同一賃金」をめぐる議論に影響を与える可能性もある。

 訴訟では、格差の合理性が最大の争点となっている。労契法20条は有期労働者と正社員の待遇の格差について、「不合理であってはならない」と規定。判断要素として(1)業務の内容や責任の程度(2)配置などの変更の範囲(3)その他の事情-を挙げている。

 2訴訟はいずれも運送会社の非正規社員が正社員と同一の待遇を求めたもので、「長沢運輸」(横浜市)訴訟は4月20日、「ハマキョウレックス」(浜松市)訴訟は同23日に弁論期日が指定された。

 嘱託社員が定年後の再雇用で賃金を下げられたのは不当と訴えた長沢運輸訴訟で、2審東京高裁は「定年後の賃下げは社会的に容認されており、不合理とはいえない」として、支払いを命じた1審東京地裁判決を取り消し、原告側逆転敗訴を言い渡した。契約社員が原告となったハマキョウレックス訴訟では、1審大津地裁彦根支部が通勤手当の格差を違法とし、1万円の支払いを命じた。2審大阪高裁は無事故手当などの格差も違法と認め、賠償額を77万円とした。