「チョコで若返り」発表は不適切  内閣府が検証報告書

内閣府の報告書を受けて記者会見する研究チーム代表の山川義徳氏(右)=8日、東京都千代田区(小野晋史撮影)
内閣府の報告書を受けて記者会見する研究チーム代表の山川義徳氏(右)=8日、東京都千代田区(小野晋史撮影)【拡大】

 内閣府は8日、大型の資金助成を行っている脳科学の研究チームが、科学的な裏付けが不十分な段階で「チョコレートを食べると脳が若返る可能性がある」などと昨年発表した問題について、「発表は適切ではなかった」とする検証報告書をまとめた。

 報告書では、発表は「研究開始の宣言」だったが、メディア側が「研究成果の広報」と受け止め報道したことが問題の発端と結論づけた。「発表には慎重さが必要だった。研究を主導する側に相当の責任がある」とした。

 研究チームの代表を務めるNTTデータ経営研究所の山川義徳氏は報告書を受け「ご迷惑をおかけして申し訳ない。非常に反省している」と謝罪した。内閣府はデータの充実に向け追加試験の実施を求めた。

 山川氏は昨年1月、製菓会社「明治」との共同研究で「カカオ成分の多いチョコを4週間食べると、大脳皮質の量を増やし、学習機能を高める(脳が若返る)可能性があることを確認した」と発表した。

 これに対し、チョコを食べていない人との比較をしておらず、被験者も少ないなどデータ不足を指摘する声が上がり、内閣府は外部有識者から意見を聴くなどして昨年5月から検証作業を進めていた。