仮想通貨業界、流出後もトラブル続出 「0円販売」金融庁が問題視、顧客対応も不適切 (2/2ページ)

テックビューロが本社所在地とするビル。常駐する従業員はいなかった=大阪市西区
テックビューロが本社所在地とするビル。常駐する従業員はいなかった=大阪市西区【拡大】

  • 仮想通貨交換業者によるトラブルが相次いでいる

 一方、テックビューロでは1月にも、不正アクセスを受け仮想通貨が不正に出金されるトラブルがあった。さらに、顧客がログインや決済をしづらくなるなどシステム関連のトラブルをたびたび起こしていた。

 にもかかわらず、解決への取り組みは不十分だった。金融庁は2月からの立ち入り検査の結果、経営陣が根本原因を十分分析せずに、再発防止を講じていないと断じた。

トラブル公表しないケースも

 銀行や証券会社は、システムトラブルなどが起これば金融庁に報告し、広く公表される。仮想通貨交換業者も法令では、トラブルは直ちに金融庁へ報告しなければならない。

 ただトラブルの内容や程度は定められておらず、実際には影響が軽微なら報告不要とみなされてきた。

 仮想通貨交換業者から利用者への情報公開も、法令に規定がない。このためトラブルを利用者へ積極的に伝えず、ウェブサイトやSNSへの掲載で済ませたり、公表しなかったりするケースもみられる。

 テックビューロでは問い合わせへの返答に長期間を要したり、返答しなかったりしていたという。同社は産経新聞の取材に対し「顧客の急増で、人員やシステムの対応が不十分だった」と認めた。

 テックビューロを所管する近畿財務局は「顧客保護の観点から、きちんと対応することが望まれる」とし、テックビューロの担当者は「指摘されたリスク対策を早急に整備する」と話している。