神鋼報告書に「不合格」 格付け委員会で9人中6人


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 神戸製鋼所の製品データ改竄(かいざん)を検証した調査報告書について、弁護士らで構成する格付け委員会は9日、9人中6人が不合格とする評価結果を発表した。残り3人は不合格に当たるF以外で最低のDをつけた。格付け委は、米国での訴訟などが不利になる可能性があるとして同社が外部調査委員会の調査結果を公表しなかった点を「全部が非開示になる理由にはならない」と厳しく批判。報告書が調査結果の「都合の良い部分を恣意(しい)的に利用している」とした。

 1日に会長兼社長を辞任した川崎博也取締役が特任顧問に就任することを問題視する意見もあった。神戸製鋼は昨年10月26日に弁護士3人で構成する外部調査委を立ち上げ、今年3月6日に報告書を公表していた。

 格付け委は、不祥事を起こした企業などが実施する第三者による原因調査が適切だったかどうかをA~Dと、不合格のFの5段階で評価している。