【福島第1原発事故】地震長期評価に異論出ず 気象庁職員が証言 東電強制起訴公判

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、業務上過失致死傷罪で強制起訴された同社元会長、勝俣恒久被告(78)ら旧経営陣3被告の第10回公判が8日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。国の地震調査研究推進本部(地震本部)の地震調査委員会に所属していた気象庁職員が、平成14年に公表された地震予測「長期評価」の策定過程について説明し、結論について地震調査委の委員から大きな異論はなかったと証言した。

 地震本部は同年7月「マグニチュード(M)8級の津波地震が30年以内に20%程度の確率で起きる」との長期評価を公表した。3被告は、長期評価は信頼性や成熟性はなく、東電が直ちに対策することは不可能だったと主張している。

 職員は、委員から反論はなかったとする一方、内閣府から信頼度が明確でないとの指摘を受け、データが不十分との注意書きを添えて公表したと説明した。

 また、地震の規模については個々の震源域ごとに評価していたといい、東日本大震災については「連動して一度に地震が起こるとは想定外だった」と述べた。震源域については、評価に沿ったものだったとの見方を示した。