宇部興産が最終報告書、70年代から不正、社長ら報酬減額

 宇部興産は7日、ポリエチレンの検査不正などに関し、弁護士らで構成する調査委員会の最終報告書を公表した。新たに22製品で不正が判明し、グループ6社、24製品に拡大。1970年代から不正が行われていた製品もあった。責任をとり、山本謙社長は6月の月額報酬を全額返上する。

 報告書によると、不正には24製品の合計で数十人が関与。試験をせずに数値を書き入れることを「作文」と呼んでいた例もあった。問題製品の出荷先は延べ113社で、売上高は計160億円にのぼるという。

 背景には、品質保証への意識の低さや過度な納期優先があったと指摘。品質保証を現場任せにした経営陣の姿勢も問題視した。

 再発防止のため、グループ経営方針を策定して品質重視の姿勢を明確化。品質を統括する部署も設ける。このほか、竹下道夫会長を含む山本社長以外の取締役や執行役員計5人も30~60%減らす。7日に記者会見した山本社長は「報告書の指摘を真摯に受け止め、改善したい」と述べた。

 同社は、決められた検査をせずにポリエチレンを出荷していたことと、子会社による生コンクリート材料の産地偽装のみを公表していた。