【専欄】習近平氏の関連本がいっぱい 元滋賀県立大学教授・荒井利明 (1/2ページ)

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 主席制が廃止され、総書記が中国共産党の最高ポストになったのは1982年で、それ以降、習近平を含め5人の総書記が選出されている。習近平と他の総書記(胡耀邦、趙紫陽、江沢民、胡錦濤)との相違点の一つは、いわゆる関連本が他の総書記よりはるかに多いことである。

 習近平の関連本は4種類に分けることができる。第1は、総書記就任以降の演説、談話などを集めたもので、「習近平 国政運営を語る」(第1、2巻)がその代表である。第1巻の発行部数は625万部にのぼるという。「改革の全面的深化」や「社会主義経済建設」といったテーマ別に、習近平の演説や指示を編集したものもある。

 第2は、習近平の演説や談話などを解説した本。その代表的なものは党中央宣伝部が編集した「習近平総書記の一連の重要演説読本」である。習近平の演説に登場した故事を解説した「習近平が語る故事」という本もある。

 第3は、河北省や福建省、浙江省など地方で指導的ポストにあった時代の文章や演説を集めた「知之深 愛之切」、「擺脱(はいだつ)(脱却)貧困」、「之江新語」などである。第4は、指導者として頭角を現す前の習近平を描いた本で、その代表は「習近平の七年間の下放時代」である。

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