大阪北部地震で3人死亡、けが100人以上 火災や停電も

緊急停車した阪急神戸線の車両から非常用スロープを使って降りる乗客ら=18日午前11時ごろ、兵庫県尼崎市(彦野公太朗撮影
緊急停車した阪急神戸線の車両から非常用スロープを使って降りる乗客ら=18日午前11時ごろ、兵庫県尼崎市(彦野公太朗撮影【拡大】

 18日朝に起きた大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震により、大阪府で3人が死亡、けが人は兵庫、京都、三重、滋賀も含め100人以上になった。交通網もまひした。

 大阪府災害対策本部や警察などによると、高槻市立寿栄小でプールのブロック塀が約40メートルにわたり道路側に倒れ、4年の女児(9)が巻き込まれて死亡した。通学途中だったとみられる。大阪市東淀川区では80代男性がブロック塀の倒壊で死亡。茨木市の住宅で80代男性が本棚の下敷きになり、病院に搬送されたが間もなく死亡した。

 大阪市災害対策本部よると、18日正午時点での市内の負傷者は117人。総務省消防庁によると、兵庫県11人、京都府4人、滋賀県1人。また三重県は、県内で2人がけがをしたと発表した。

 高槻市では住宅火災が発生し、水道管が破裂した。消防庁によると、火災の119番は大阪、兵庫両府県で計20件あった。厚生労働省によると、豊中市と大阪府吹田市で断水しているほか、寝屋川市など府内4市で漏水の情報がある。

 東海道、山陽新幹線は一部区間の上下線、関西の鉄道各社は全線で運転を見合わせた。駅には通勤通学客があふれた。

 関西電力によると、大阪府と兵庫県の計17万戸余りで停電が発生。大阪市や京都市、奈良県でエレベーターに閉じ込められる人が相次いだ。

 関西空港と神戸空港は滑走路を一時閉鎖したが異常はなく、通常通り運航。