英政府の税制権限を制限 下院、財政法案修正を可決

 英議会下院は8日、欧州連合(EU)と合意が成立しないまま英国がEUを離脱する場合、英政府の税法上の権限を制限する財政法案の修正を賛成303、反対296で可決した。「合意なき離脱」に反対する議員らが中心となってメイ英首相を議会で敗北に追い込む状況が今後も続きそうだ。

 メイ政権の当局者らは、今回の財政法案の修正それ自体の重要性に否定的な見解を非公式に示しているが、6人の閣僚経験者を含む20人の保守党議員が採決で造反した事実を無視するのは難しいだろう。

 メイ首相がEUと取り決めた離脱合意案は来週15日に議会採決が行われ、最大の試練に直面する。

 このままいけば否決され、首相の敗北が濃厚な情勢だが、その場合は通商合意がないまま、無秩序な形で3月下旬に英国がEUを離脱することになりかねず、「未踏の領域」に踏み込むことになると首相は警告している。

 財政法案修正の動きを主導した労働党のイベット・クーパー議員は「前進するための最善の方法をめぐりさまざまな異なる意見があるとはいえ、十分な数の議員らが、無秩序な合意なき離脱に反対する賢明な手段で結束する用意があることが示された」と述べた。(ブルームバーグ Robert Hutton)