メイ英首相「プランB」着手 離脱案否決後の議会主導に危機感

 メイ英首相は欧州連合(EU)と自ら取り決めた離脱合意案が議会で否決される見通しが濃厚となる状況で、「プランB」の検討に正式に着手し、次の局面の主導権を何とか握ろうと動き始めた。

 英下院は9日、15日の採決で離脱案が否決された場合、政府に3日以内の対応を迫る提案を賛成多数で可決。首相官邸は否決後速やかに「次の対応策」を首相が提示すると表明した。

 2日続けて議会で敗北を喫したメイ首相のチームは、離脱案否決に備えた対応の検討に入った。ジェームズ・スラック首相報道官は「われわれはこれまでも敗れる場合には速やかに対応し、今後の方針について確実性を提供することを常に意図してきた。われわれは今後もそのように行う」と記者団に語った。

 スラック報道官の発言は重要な動きであり、英EU離脱の方向を決める議会との主導権争いが不利に傾きつつあるとメイ首相のチームが意識していることを示す明確な兆候と受け取れる。勢いづく議会の意思がますます幅を利かせる一方、次の展開の主導権が首相にないシナリオをあらゆる面で物語っているともいえそうだ。(ブルームバーグ Tim Ross、Robert Hutton)