元代表自殺?のケフィアグループ会社を捜索 出資法違反容疑で警視庁

家宅捜索のため「かぶちゃん農園」に段ボールを運び込む警視庁の捜査員ら=15日午前8時27分、長野県飯田市
家宅捜索のため「かぶちゃん農園」に段ボールを運び込む警視庁の捜査員ら=15日午前8時27分、長野県飯田市【拡大】

 加工食品のオーナー制度を展開し、1000億円超の負債を抱えて昨年9月に破産した通信販売会社「ケフィア事業振興会」(東京都千代田区)が不正に資金を集めていた問題で、警視庁生活経済課は15日、出資法違反(預かり金禁止)の疑いで、グループ会社「かぶちゃん農園」(長野県飯田市)を家宅捜索した。

 警視庁による捜索は、6日のケフィア本社に続き2回目。かぶちゃん農園をめぐっては、ケフィア創業者の息子で代表取締役だった鏑木(かぶらき)武弥氏(51)が13日に東京都内の自宅マンションで死亡しているのが見つかった。自殺とみられる。

 ケフィア側のパンフレットによると、かぶちゃん農園はケフィアが取り扱う干し柿やジュースなどの商品を生産しており、昨年10月に破産。ケフィアは、これらの商品のオーナーになれば数カ月後に利息分を足して支払う「オーナー制度」や、会社設備への投資名目などで貸し付けを募集する「サポーター制度」で出資を募っていた。

 捜索容疑は、元本保証や利息の支払いを約束し、昨年2~6月、横浜市の60代の女性など4人から設備投資名目などとして計約310万円を違法に集めたとしている。警視庁は押収資料を分析し、資金の流れなど事業の実態解明を進める。