施工不良問題 レオパレスに不信と怒り (1/2ページ)

レオパレス21の入居者に届いた通知文書の一部分。転居に伴う引っ越し費用はレオパレスが負担する趣旨の内容が書かれていた
レオパレス21の入居者に届いた通知文書の一部分。転居に伴う引っ越し費用はレオパレスが負担する趣旨の内容が書かれていた【拡大】

 「入居中は家賃払って」/引っ越し代「全額は…」

 賃貸アパート大手レオパレス21の物件に施工不良が見つかった問題で、同社は天井の耐火性能が不足している641棟の計7782人に3月末を目安に転居するよう要請している。残りの家賃の支払いや引っ越し費用の一部負担を求められた入居者もおり、「こんな違法建築に…」「ありえない」と不信感は増すばかりだ。

 1年半にわたり埼玉県和光市の物件で暮らしている会社員、中野雅之さん(27)。今月9日、見知らぬ番号からの電話に出ると、レオパレスの担当者から天井の施工不良と転居の必要性を告げられた。

 1階に住んでいて、上の階でシャワーを使う音がよく聞こえると感じていた。以前、別のレオパレス物件で暮らしたことがあるが、今の部屋になってから、周りの物音が気になるようになった。「隣の部屋のアラームで目覚めたり、別の部屋にある携帯電話の振動音が伝わってきたり…。おかしいとは思っていた」

 何よりも腹立たしいのは、3月分の家賃を求められていることだ。「こんな違法建築にお金を払わなきゃいけないのか。ばからしい」と吐き捨てるように言った。

 「全額は負担できないと思います」。兵庫県赤穂市の物件に住む女性会社員(29)は15日に営業所を訪れ、引っ越し代に関する担当者の発言に言葉を失った。

「弊社で負担」も「本社に確認」