【終活の経済学】「おひとりさま」の安心終活術(6) 緊急時、終末期に備える (1/4ページ)

「もしものときの緊急連絡先カード(もしかカード)」
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 「見守りサービス」で安否確認

 実際に差し迫った状況になってしまってからでは、できることはかなり限られてしまうのが現実だ。日常に対する備えとは別に、大きなケガや病気で病院に運び込まれるというような不測の事態の対策も打っておきたい。

 熱中症や圧迫骨折など、急な病気やケガはいつ襲ってくるか分からない。その備えとして、1人暮らしの場合は、家の中で発生した緊急事態に気づいてくれる自分以外の“目”が必要だ。

 そのためには「見守りサービス」を導入するのが効果的だ。先に紹介した見守り契約のほか、防犯会社の専用サービスやスマートフォンなどを使った安否確認サービスなども多数提供されている。

 加えて、緊急時に医療関係者などに自分の意思や持病、連絡先が伝わるような備えも重要になる。情報をまとめておくとともに、いざというときに人の目につきやすい場所に置いておく工夫も大切だ。

 そして、終末期に自分の意思を代行して医師に伝えてくれる人も確保しておきたい。遠方に住んでいても頼める家族がいればいいし、最近は血縁者でなくても代理の役割が担えるよう、医療現場も変わりつつある。そうした動向を踏まえたうえで手を打ちたい。

 連絡先や薬の情報をまとめておこう

 緊急時に駆けつけてくれる人は近親者に限らない。救急隊員や消防局員、大家さん。あるいは道行く人が助けてくれるということもあるだろう。急に倒れたとき、自分がいったい誰なのか、ということは重要な情報だ。

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