『東芝崩壊 19万人の巨艦企業を沈めた真犯人』松崎隆司・著

書評

 ■「問題の本質」に鋭く切り込む

 本紙コラム「高論卓説」で、東芝の巨額損失問題についてこれまで数回にわたって詳しい分析を披露してきた経済ジャーナリストの著者が、記者会見や報告書などの資料を丹念に検証、東芝が抱える「問題の本質」に鋭く切り込んだ。

 「真実は細部に眠る」という思いをもとに、本書は「主な人物紹介」「東芝関係者相関図」、年表による「凋落(ちょうらく)までの軌跡」などを掲載、全体像が俯瞰(ふかん)できるようにした。同社をめぐっては半導体子会社「東芝メモリ」売却の行方など、まだまだ流動的な要素が多いが、同社や伝統的日本企業の「来し方行く末」を考えるヒントを与えてくれる。(1404円、宝島社)