最後まで大混戦 驚異の大会ラス率0%を誇る28歳、白坂敬之さんが優勝 第5回全国麻雀選手権

 
賞金を手に入れ笑顔の白坂敬之さん(中央)

 オンライン麻雀ゲーム「Maru-Jan(マルジャン)」を運営するシグナルトークが主催する史上最大規模の麻雀競技会「第5回全国麻雀選手権」(賞金総額1000万円、産経デジタルなど後援)のファイナルが19日、東京都豊島区の麻雀スタジオで行われた。ファイナリスト4人による4回戦は約7時間にわたる大激戦の末、東京都の会社員、白坂敬之さん(28)が優勝。全国から参加した4万1108人の頂点に立ち、賞金500万円を手にした。

 準優勝(賞金200万円)は1、2回戦で4位を取りながらも4回戦で猛追を見せた神奈川県の会社員、高瀬哲夫さん(39)、3位(賞金100万円)は東京都の会社員、久保田裕樹さん(28)、4位(賞金50万円)は長野県の会社員、上原治さん(60)。ファイナリストの面々はいずれもサラリーマン雀士で年齢差が最大32歳の対決だった。

 予選を勝ち抜いた4人がリアル対局を4回行い、トータルの点数で順位を決める。決勝にふさわしく、4回戦の南4局を迎えても全員が優勝の可能性を残す白熱したトップ争いが繰り広げられた。高瀬さんは今回新設された、2人で協力して予選突破を目指す「ペア部門」から進出した。

 1回戦は東1局1本場で久保田さんがリーチ・ツモ・裏ドラ3(8300点)で先制。東4局でも親の久保田さんがヤミテンからタンヤオ・ピンフ・ドラ4(1万8000点)をアガり大きくリードを広げた。直撃を受けた高瀬さんだが、持ち点1900点から丁寧に打ち回し最終局までに8600点と持ち直し、最高位戦日本プロ麻雀協会の土田浩翔(こうしょう)プロら解説陣をうならせた。久保田さんが50.8ポイントでトップ。白坂さんが9.2ポイントで2位、上原さんが-21.1ポイントで3位、高瀬さんが-40.9ポイントで4位だった。

 2回戦は大荒れの展開。東2局1本場で親の久保田さんがフリテンのカンチャン待ちを引き戻してリーチし、シャンポン待ちのドラをツモってリーチ・ツモ・タンヤオ・ドラ3(1万8300点)で頭一つ抜けた。しかし、白坂さんが2本場のリーチ・ツモ・ドラ・裏ドラ3(1万2600点)を含む4連続和了で持ち点3900点から盛り返し、場を平たくした。南2局では持ち点が3300点の上原さんが徐々に追い上げ、親の南4局でリーチ・ツモ・タンヤオ・チートイツ・ドラ2に裏ドラ2を乗せ倍満(2万4000点)をアガり、最下位から一気にトップの大逆転。最終局で親がトップでアガった場合「アガり止め」か「続行」かを選べるルールだが、2位との差が1万4600点あるとはいえ、まさかの続行。上原さんは白坂さんからタンヤオ・ドラ2の1本場で8000点をアガると、ようやく矛を収めた。「還暦を迎え今年は縁起がよい」と話した上原さんが56.3ポイントでトップ。久保田さんが3.7ポイントで2位、白坂さんが-24.4ポイントで3位、高瀬さんが-35.6ポイントで4位だった。

 3回戦は親の白坂さんのハイテイ・発・ドラ2(1万2000点)と高瀬さんの白・ドラ3・赤ドラ2(1万2600点・2本場)の直撃を受けた上原さんの持ち点がマイナスになり東3局で終了した。トータルでは白坂さんが61.6ポイントで1位。高瀬さんが8.2ポイントで2位、久保田さんが-17.1ポイントで3位、上原さんが-52.7ポイントで2回戦の大勝ちを吐き出す4位となった。

 手に汗握る4回戦。この時点で総合-68.3ポイントで単独最下位だった高瀬さんが猛追を見せる。親である東3局1本場で白・ホンイツ・ドラ3(1万8300点)をツモって持ち点5万2200点とし、周りを圧倒した。3回戦までの成績が1位で46.4ポイントの白坂さんと2位で37.4ポイントの久保田さんはこの局の順位がそのまま総合順位に反映されるため、互いに満貫(8000点)以上の手を直撃し合う大接戦。南3局で久保田さんはライバルの白坂さんのリーチ1巡目で両面待ちの白・ホンイツ・ドラ1(アガれば8000点)をテンパイするも、一発もある無筋の2索を切れずオリる。しかし、2索は当たり牌ではなく、直後に白坂さんが久保田さんの待ち牌だったドラ3萬を出す痛恨の裏目に天を仰ぐ久保田さん。麻雀の恐ろしさが牙をむいた瞬間だった。

 南4局1本場で白坂さんが久保田さんからタンヤオ・ドラ3・赤ドラ1(1万2300点)を直撃でアガり、28歳同士のデッドヒートを制した。結果は高瀬さんが65.0ポイントでトップ。白坂さんが7.7ポイントで2位、上原さんが-23.8ポイントで3位、久保田さんが-48.9ポイントで4位だった。

 最終結果は白坂さんが54.1ポイントでトップ。高瀬さんが-3.3ポイントで2位、久保田さんが-11.5ポイントで3位、上原さんが-41.3ポイントで4位となった。

 白坂さんは対局の感想を聞かれると「最後の半荘は緊張で腰が痛くなった。(南4局1本場で)1万2000点をアガったときはもらったと思った」と会心の笑顔。今大会でタイアップした漫画ゴラクスペシャル(日本文芸社)に連載中の本格麻雀漫画「天牌外伝」に優勝者が実名キャラクターとして出演できることについては「外伝に出るのがすごい楽しみ」と期待を述べた。賞金500万円の使い道については、ニコニコ生放送を見ながら対局を応援してくれた友人らと食事に行くこと以外は特に決めてないという。

 試合前のアンケートで意気込みを聞かれても「3着以上になりたい」という欲のなかった麻雀歴12年の白坂さん。ラス回避を信条とした雀士で今大会を通じ一度も4位になっていない。そのために「親に振り込まないこと」と「押すときは押す、引くときは引く」プレーを心掛けている。オンライン麻雀をほとんど打たない生粋のリアル対局志向だが、「今回の優勝をきっかけにMaru-Janを楽しみたい」と意欲をみせた。

 「Maru-Jan」はリアルさを徹底的に追求した有料のオンライン麻雀ゲームで、イベントの多さが特徴だ。登録会員数100万人突破し28日正午までの新規登録者から抽選で1人に100万円が贈呈されるなどの記念イベントがめじろ押し。Maru-Janプロデューサーの阿部信光さんは「最後の最後まで順位が目まぐるしく変わって、楽しませてもらった。今後もMaru-Janでいろいろなイベントをやっていきたい」と興奮冷めやらぬ表情で締めた。(安村文洋)

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