待機児童「ゼロ目標」先送りも、達成難しく 受け皿増で女性就労増加

 

 少子化が進んでいるにもかかわらず、待機児童は深刻化している。政府は今年度末までの待機児童ゼロを目指したが、「達成が困難」として3年先送りしたばかり。女性の就労が増える中、供給が需要に追いつかないという“いたちごっこ”状態の解消は難しい。

 保育の受け皿が増えると、子供を預けたいと思う親も増える。さらに女性の社会進出で、待機児童はなかなか減らないことは以前から指摘されてきた。

 政府が保育所の整備促進を前面に出したのは、小泉純一郎政権の平成13年から。これまで生後3年間は母親が育児に専念すべきだとする「3歳児神話」が強かったとされる。

 14年以降、保育の受け入れ枠が年2万~3万人ずつ増えたこともあり、待機児童は減少傾向だった。しかし、財源不足から保育士の確保や施設整備に難航し、受け入れ枠が伸び悩むと、待機児童は膨らみ出した。

 昨年2月には「保育園落ちた日本死ね」という匿名ブログが反響を呼び、政府は再び本腰を入れ始める。今年6月に公表した「子育て安心プラン」では、来年度からの3年間で、新たに22万人分の保育の受け皿を整備する目標を立てた。しかし、待機児童ゼロ目標の達成期限を「遅くとも32年度末」と3年先送りを余儀なくされる。

 厚生労働省の担当者は「潜在的な需要を『見える化』し、個々の自治体の実情に応じてきめ細かな対策を取っていく」と話した。