五輪後にくる大不況、どう乗り越える? 経済評論家がすすめる3つの秘策

提供:PRESIDENT Online
※写真はイメージです(Getty Images)

 現金を増やすためにはどうすればいいのか。経済ジャーナリストの荻原博子さんは「継続は力なり、ってホントなんです」という。「1円、2円ってバカにしがちだけど、積もり積もれば大きなお金になる」。そんな節約術の「基本中の基本」について、解説してもらった--。

 迫りくる大不況、現金を増やせ

 2017年の運用環境は果たしてどうなるのか。荻原さんは「大前提となるのは、デフレがこのまま続き、東京オリンピックが終わったら大不況がくること」。だからこそ「今は家計のダウンサイジングと現金を増やすことに精を出すべき」と指摘する。デフレの世の中では相対的に物価が下がり、現金の価値が上がるからだ。

 家計のダウンサイジングの秘策は「通信費の見直し」「料金が割安になる、まとめ払いの活用」「住宅ローンの繰り上げ返済」の3つ。

 まず通信費は、格安スマホにすれば月額利用料は3分の1くらいに安くなると指摘したうえでこう付け加える。「見逃しがちなのはガラケーの料金なんです。携帯電話利用者の約半数がガラケーなのですが、意外と高いプランのままの人が多い。面倒だからかもしれませんが、サービスセンターに電話して安くなるプランを教えてもらい、納得したら『それに変更して』と言うだけ。簡単でしょ」。

 費用はかからないから、ガラケーの人はさっそく問い合わせよう。

 次の「まとめ払い」でお得になる代表的なものといえば保険。例えば、生命保険を年払いにすると、年間保険料が2.5~5%程度安くなる。仮に月々2万円の保険料なら、年に6000~1万2000円も浮くわけだ。「じつは火災保険の保険料も10年分まとめて払えば年払いより約18%安くなります。地震保険も最長5年までまとめ払いが可能。このほか、国民年金保険料やNHK受信料など、探せばけっこうありますよ」。

 そして住宅ローンがある人には「ぜひ繰り上げ返済を」とアドバイスする。多くの人が利用する元利均等方式は、毎月の返済額の内訳を見ると、最初は利子ばかりを払っている状況。だから、繰り上げ返済でこの利息ばかり払っている期間を短くして元本を少しでも減らすのが合理的な方法なのだ。

 仮に、3000万円の住宅ローンを元利均等方式で期間35年、金利2%で借り、5年後に100万円を繰り上げ返済(返済期間を短縮)した場合、総支払額は約79万円減らせることになる。これはつまり、100万円投資したお金が179万円になるのと同じこと。「もし100万円を株に投資していたら、絶対179万円に増やせるとは限らない。そう考えると、繰り上げ返済は最も確実に儲かる投資」。

 以上3つを実践すれば、かなり節約できそうだが、「それで満足してちゃダメ。浮いたお金を月々貯金しなさい」と荻原さん。どんな貯蓄・運用法がお勧めなのか。

 荻原さんが勧める貯蓄・投資法は下記のとおり。

 ▼荻原さんが勧める貯蓄・投資先ベスト5

 1. 社内預金・財形貯蓄

 給与天引きなので長続きしやすい。一般的な預貯金より金利がいいのもメリット。

 2. 自動積み立て

 金利が高くても、給与振込口座ではない場合、手間がかかって長続きしないことに注意!

 3. 「当たる」定期預金

 ローリスク・ハイリターンの「宝くじ付き定期預金」。当選発表まで「夢」も見られる。

 4. ふるさと納税

 限度額内なら何カ所にでも寄付できる。返礼品で食費などを賄え、家計節約になる。

 5. 信用金庫への出資

 地域の信用金庫への出資は高リターン。一般に配当は3~5%程度とかなり高い。

 現金を増やすための基本中の基本と考えるのは、積み立ての社内預金と財形貯蓄、自動積み立てだ。給与天引きや自動引き落としで面倒な手間をかけないことが続けるための極意。「継続は力なりってホント。貯金はコツコツ続けることが大切」。

 3位に挙げたのは「当たる」定期預金。スルガ銀行ネット支店が取り扱う「ジャンボ宝くじ付き定期預金」は1999年の取り扱い開始以来、億万長者が10人以上誕生しているというから、当たったら超ラッキーだ。どこに預けても雀の涙程度の金利だから、「夢を買う」つもりで預けてみてもいい。

 4位は人気継続中の「ふるさと納税」。実質2000円の自己負担で、米や牛肉、カニ、旅行クーポンなどさまざまな返礼品がもらえて家計節約になる。

 5位の「信用金庫への出資」は案外知らない人も多いが、3~5%程度の高い配当を受け取れることも少なくない。今のマイナス金利下で相当高い利回りだ。ただ会員になることが必要で、個人の場合、出資金の上限は一般に10万円程度。自分の住んでいる地域の信用金庫に問い合わせてみよう。

 荻原博子

 経済ジャーナリスト。大学卒業後、経済事務所勤務を経て独立。家計経済のパイオニアとして、経済の仕組みを生活に根ざして平易に解説して活躍中。

 (河合 起季 撮影=大沢尚芳)

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