『高峰秀子と十二人の男たち』高峰秀子・著

書評

 ■本音で語った「味のある話」

 女優、エッセイストとしても活躍した著者が、25~80歳に谷崎潤一郎ら作家や学者、俳優、夫で映画監督の松山善三まで12人と行った対談集。本音で語り合い、「味のある話」が続々登場する。

 ともに20代だった三島由紀夫とは切れ味鋭く恋愛、芸術論を戦わせ、漫画家、近藤日出造とは「人気は人が勝手につくってくれる」「そんな、ほんとのこというと評判落とすよ」のやり取りも。

 80歳のときの作家、長部日出雄氏との対談では、数々の出演作品と関わった人々を振り返る。

 若き日の天真爛漫(らんまん)ぶり、晩年に増す聡明(そうめい)な人柄に改めて魅入られる。(1944円、河出書房新社)