衆院選で「働き方改革」など法案棚上げ 「間に合わない」と関係者やきもき

 

 衆院選の公示が目前に迫る中、解散前の臨時国会で成立を目指していた「働き方改革」など重要法案が棚上げされ、関係者から「日程が間に合わない」とやきもきする声が上がっている。廃案になったのは計66法案。成立には国会に法案を提出し直す必要があり、衆院選後は急ピッチの審議が求められそうだ。

 昨年7月に起きた相模原市の障害者施設殺傷事件を受けて、措置入院患者の支援強化を盛り込んだ「精神保健福祉法改正案」も廃案になった。

 「監視強化につながる」として野党や障害者支援団体などが廃案を求めていたが、事件の検証・再発防止策検討チーム座長だった成城大の山本輝之教授(刑法)は「法改正は措置入院患者の医療を継続し、患者が地域に孤立しないよう安心して暮らせるようにするものだ」と法案の早期成立を訴えていた。

 働き方改革では、労働基準法改正法案の中で残業時間に罰則を設けたことが特徴だ。厚生労働省の幹部はNHK記者の過労死が明らかになったことに触れ、「過労で苦しむ人は今もおり、規制は待ったなしの状況だ」と力を込める。

 同じく、2020年東京五輪・パラリンピックを見据えた受動喫煙対策を強化する健康増進法の改正も臨時国会の目玉となるはずだった。喫煙室の設置などで厚労省は「周知期間に2年は必要」としており、日本禁煙学会の作田学理事長は「五輪が迫っているのに間に合うのか心配だ。日本は世界最低レベルで、何とか他の国と同様の喫煙対策をしてほしい」と望む。

 五輪後では、外国人観光客誘致の起爆剤としてカジノを解禁する「統合型リゾート(IR)実施法案」も臨時国会に上程される予定だった。IR実施法が施行されれば、ギャンブル依存症対策が強化される。

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