歴史教科書「各社の比較評価を」 山梨県議会で県教委の指導強化求める請願採択

 

 山梨県議会は最終日の5日、本会議で「中学校で使用する歴史教科書の採択に関して県教育委員会の指導強化を求める請願」を賛成多数で採択した。

 「教科書採択の適正化を求める県民会議」(小沢源七老代表)が自民党誠心会の皆川巌氏、チームやまなしの久保田松幸氏の紹介で請願書を提出。教育厚生委員会が2日、賛成多数で採択すべきと決定した。

 請願は県教委に求める市町村教委への指導として、(1)教育基本法、学習指導要領の趣旨をよく踏まえた教科書の選定・採択(2)どのような教科書を採択したいかを事前に明示(3)各社教科書の「比較段階評価選定資料」を作成-をあげた。

 特に、比較段階評価に関して「教科書の選定・採択の理由があいまい。飛躍的に透明性、公正性が増す」と導入を強く求めた。

 また、県教委に点数化する項目の選定を求め、「欧米諸国の進出とアジアの植民地化の動き」「日本から見た大東亜戦争の意義、視点」「戦後の占領政策、東京裁判、憲法の制定過程」など18項目を例示した。

 教育指導要領の「我が国の歴史への愛情を深める」「国民としての誇りを育てる」などを最も尊重した教科書採択を求めている。

 県内公立中の教科書の採択は、市町村教委が事務局を務める6地区の協議会が実施。平成30年度用の歴史は甲府地区の「帝国書院」を除き、5地区が「教育出版」だった。

 採決に先立ち、自民党誠心会の白壁賢一氏が賛成討論を行い、各地区横並びの採択結果を「偏りがあり、好ましくない状況」と批判。県教委に「自虐的な国家感を醸成させるような教育は子供たちの自信を失わせる恐れがある」と積極的な指導を求めた。

 リベラルやまなしの飯島修氏は反対討論で「文部科学省の検定済み教科書から採択する以上、適正だ。比較評価は採択の画一化を招く」などと訴えた。

     ◇

 9月県議会は5日、総合球技場の基本計画策定検討費など一般会計64億4500万円規模の補正予算案などを可決し、閉会した。