2009.11.19 07:00
■舞台復帰をただただ願い… 「辛かった移植後の副作用」
歌舞伎俳優の市川團十郎さん(63)が血液のがん、白血病と宣告されたのは平成16年5月。7歳で初舞台を踏んで以来、第一線で走り続けた團十郎さんは再発や移植手術を乗り越え、今は毎日舞台に上っている。家の芸である荒事さながらの超人的強さは、舞台復帰という強い目標に支えられたものだった。(文 飯塚友子)
16年5月、ちょうど倅(せがれ)(現市川海老蔵)の襲名公演が始まった直後、体調がおかしくなり、病院で急性前骨髄球性白血病という宣告を受けました。
「よりによって、何でこの時期に」ってショックでした。公演に備えて4月、人間ドックにも入ったばかりなのに。「舞台は?」ってお医者さまに聞いたら、「ダメです。即入院です」。そのときは残念というか悔しいというか。
すぐに抗がん剤の投与とトレチノインというカプセルの服用が始まりました。髪は抜けましたが大きな副作用もなく、幸い1カ月くらいしたら体調が安定し、10月の(海老蔵襲名)パリ・オペラ座公演で復帰しました。
本当に大変だったのは、翌17年8月の再発後。体調は悪くなかったのですが検診で再発が分かり、前回と同じ治療は効きませんから自家末梢(まっしょう)血幹細胞移植をすることになりました。
そのときはトリセノックスっていう亜ヒ酸、要するにヒ素を使うわけですね。ちょうど私が発病したとき、許可になったばかりの病院でも初めて使う薬だと聞き、驚きました。こういう治療は5年おきに結果をみて審査するわけですから、治療を受ける身でありながら、ある面で実験台でもある。それを60日間、点滴し続けました。待望の寛解(かんかい)(がん細胞が検出されない状態)という言葉を頂きました。
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この間は副作用もほとんどなく、のんびりしていました。暇なので、ペンで何か書こうと思ったら腕に管が入っているので負担が大きい。そこでパソコンで入院日記を書き、インターネットに載せました。